
回答者 tora 一般内科
回答日時 2011/03/08 18:28
ガイドラインにあてはめると,45歳未満で,喫煙や心筋梗塞の家族歴がないということでも,LDLコレステロールの目標は160ということになりますし,もし,45歳を超 えている,喫煙などがあれば140が目標になります.
原則的にはガイドラインにのっとっての判断になりますので,お薬をお勧めすることは妥当ではなかろうかと思います.
中性脂肪も高めであり,肥満や運動不足はないかなあというあたりも気になるところですね.
HDLコレステロールが高めなのはよいのですが,一番危険因子として有力なのはやはりLDLコレステロールでありますので.
生活習慣に問題がない状況で,この値だとやはりお薬はおすすめしていくことになろうかと思います.
質問者 みきおくん
質問日時 2011/03/08 19:29
失礼がありましたらすみません。基準値とは何を対象に決めたのですか?100歳まで生きた方々の基準ですから長生きしたければこの数値以内との厚生省の発表もないですし「 全ての血液検査の基準値」数値が1〜2上限したら投薬の対象なのでしょうか?明確性がどうしても理解できない患者達が薬品会社と医師との結託と思いはじめてます。先ほどネ ットでLDL÷HDLが2以下であれば経過観察ともありました。1.5がベストの事でしたが混乱してしまいます。薬で範囲以内になれば良いと言う事ですね。そう認識すれば よいのでしょうか?

回答者 tora 一般内科
回答日時 2011/03/09 08:29
こういうガイドラインの数値の設定は,複数の臨床試験の結果を総合的に判断すると,統計学的に妥当だというラインをひいたものであります.
あくまでも病気を治しているのではなく,病気の予防をしにいっているので,「数値が1逸脱していることを心配して,予防をしておこう」と考えられる方はお薬を飲まれるとい いですし,「少々逸脱しているだけなのでそうは心配しなくてよいだろう」と思われるのであれば,飲まないという判断でもいいわけです.極端な話,「ものすごく異常値だが薬 で予防なんてしない」という選択も別に誰にとがめられるわけでもありません(企業に勤めていると,その人に若くして倒れられると損失が大きいので強く治療を勧奨されること もあるでしょうが).
医師は治療のアドバイスはしますが,決め付けることはしません.あくまでも,動脈硬化の危険因子として,種々の検査値がどの程度問題であり,その改善法としてこういうもの があるということをお示しするのが役割であります.それこそ,究極的には必死に動脈硬化の予防をして,心筋梗塞や脳卒中のリスクを下げようとしても,若くして癌で死亡する 可能性もあるわけですので.データとリスク,治療の選択について,自然科学的根拠とご本人の考えを考慮して,マネージメントを考えるのが医療機関の仕事であります.
質問者 みきおくん
質問日時 2011/03/09 09:01
丁重なご意見をありがとうございました。患者も言い方上手に、医師は聞き方上手の関係を築ける事を日頃願っております。患者の中には医者は死なないと思っている方もいらっ しゃいます(笑)お医者さん程、ストレスの溜まる仕事だと常日頃感じております。近年医師から告げられる言葉の中に「ストレスをためない」と必ず出てきます。大変なご職業 と察します。良きアドバイザーとして医師と向き合いお医者さんに手助けして頂きながら病は自分で治して行く。
医師の言葉一つで患者はパニックになります。運動して食生活の改善を見直してそれでも数値がよろしくないのであれば投薬と言うのとこのまま放置しときますと何年後には心筋 梗塞、脳梗塞になりますよ!では違いますよね。
言い方、聞き方、伝え方が病には大切だと改めて考えさせられました。ありがとうございました。
先生に言うのもなんですが気温の変動が激しいです。ご自愛くださいませ。失敬。

回答者 tora 一般内科
回答日時 2011/03/09 13:14
大事なご意見だと思います.
医師が大事にしなければならないのは,「自分がこの数値だったら,薬本当に飲む?」というような視点だろうと思います.これは,予防的な薬(血圧,糖尿,脂質など)であっ ても,抗がん剤であっても,同じように考えないといけないところであります.
最近は,件のガイドラインとやらのせいで,どうしても世間の考え方の「欧米化」があって,基準値を上回っていると「治療をおすすめしておかないと,後で何かあったときに免 責されない」というようなおかしな法的判断があって,本来の意味での「よい医療」がしにくい環境が整ってしまっているわけです.医師が信念をもって,その患者さんにあわせ て行う医療がしにくい昨今であります.